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緑映ゆ太祖七百年大遠忌

小山正見

満開の桜が散り始めた。あまりに良い天気なので、思い立って鶴見の總持寺に出かけた。鶴見の總持寺は、永平寺と並ぶ曹洞宗の大本山である。
先日我が家を訪れてくれた大学時代の友人I君から總持寺の住職が大学時代のクラスメイトの
M君だと聞いたからだ。M君は、元々I君の近くの寺の住職で親交があったらしい。そんなわけで、I君は、今年執り行われる總持寺の太祖瑩山七百遠忌の催しに参加すると言う。僕も行きたかったのだが、予定が合わなかった。
そこで、一目でも總持寺を見ておく気になったというわけだ。
壮大な寺だ!大きな伽藍がいくつも建ち並ぶ。敷地は十五万坪もあるという。僧侶を含めた職員の数は二百名に及ぶ。
僧堂を繋ぐ通称「百間廊下」は圧巻であった。朝昼の二回雲水が雑巾で磨きあげると説明があった。寺の中には食堂や喫茶土産売り場もあり、ゆったりとお寺の雰囲気を楽しむこともできる。
普通のお寺と違うところは地方にある傘下の寺から参禅に訪れる坊さんが多数いることだろう。
帰りにわらいころげる中学生の一団に出会った。
鶴見大学附属中学校。大学も系列の学校もある巨大宗教法人なのだ。
現在の住職の名前を調べたら大徹源空とあった。
M君は、今この名前でこの大寺の中て生きているんだなと思った。