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屁の河童残る暑さを投げ飛ばす

小山正見

葛飾区立こすげ小学校。二日間続けて俳句の授業に伺った。ぼくはこの学校の初代校長ということになっている。
2001年、小菅小学校と隣の小谷野小学校が統合してできた学校である。
学校の統合というのは、かなりエネルギーを要する仕事だ。
校名、校歌を始めとして、様々な約束事を一つ一つ決めなくてはならない。
その一つ一つに様々な思惑やプライドが渦巻く。
一番焦点になったのは校名である。「小菅」のままだと吸収合併のイメージがつく。しかし、地元には「小菅」のままという意見も根強くあった。
アンケートをとると様々な案が出た。シンボルツリーの「欅小学校」はどうかという案も出たが、地名と較べてみると、如何にも軽い。
最終的には平仮名の「こすげ小学校」に決まったのだが、この間、教育委員会は一言も口を挟まなかった。狡いとも言えるが賢いとも言える。物事は擦ったもんだした挙句に決まるのが一番良いのを知っているのだ。
授業をして、つくづく良い学校になったなと感じた。話はよく聞くし、しっかり発言もする。後を継いだ先生方に感謝したい。
先日、サッカーのW杯の予選があり、日本は中国に7ー0で勝ったという報道があったが、ぼくはこすげ小時代に2002年の日韓W杯に遭遇している。
予選リーグを突破した最初の試合はトルコ戦だった。思いついて、全校で応援しようと提案した。電気屋さんに相談してケーブルを引き、体育館に大スクリーンを設置した。
当日は確か雨だった。大勢の子どもたちが集まり、「ニッポンチャチャチャ」の大応援を送った。熱気が体育館を包んだ。
山ほどの思い出がある。何かの機会にまた記録しておきたい。
思いがけない嬉しいことがあった。当時から親交があった地元の区議会議員のIさんが、授業を見に来てくれたのだ。
当時と変わらぬやんちゃな顔がそこにあった。