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パチンコの行く末如何に轡虫

小山正見

順調に三日連続で夜の散歩を続けている。
ふと見るとパチンコ屋だ。ドアが開くと急にやかましい音が路上に漏れてくる。
もう何十年もパチンコ屋に入っていない。今、元住吉にあるパチンコ屋はたったの二軒だ。
写真のザシティベルシー元住吉店と西口にあるパーラーWasukeだ。後者は、元は「和助」という日本料理屋だったはずだ。横綱北の湖の奥さんになった人がこの「和助」のお嬢さんだった。
パチンコの語源は、玉を弾くの「パチン」から来ているというが、まあ、そんなところだろう。
原型は、コリントゲームである。パチンコは、日本独特のものだ。始まりは戦前の1925年頃。戦時中は、一時禁止されたが、戦後復活した。庶民の遊びの代表がこのパチンコだろう。
若い時はぼくものめり込んだことがある。一つ一つ球を弾く台がハンドルを握るだけの台になり、次々と玉を弾き飛ばす連発式に変わった。
ぼくは、今はドラッグストアになっている店によく行った記憶がある。その当時5、6軒は元住吉にパチンコ屋があった、
バチンコの良い点は、何も考えなくていいことだ。玉の行方も目で追わなくてはならないので、思考が長続きしない。結果としてリラックスできる。
儲けた記憶はまるでない。
バチンコのすごいところは、一回入ると3回喜ぶ仕掛けがあることだ。
まず、穴に入るところを見て喜ぶ。暫くして、音がなって、それで喜ぶ。最後にご褒美の玉がじゃらじゃらと出てこれで喜ぶ。ゲームとして実によくできている。
しかし、パチンコはグローバルに流行っているわけではない。一時韓国でも流行ったようだが、今は全面禁止となっているようだ。
日本のパチンコの市場規模は、15兆円と言われるのだから、大したものだ。しかし、パチンコの場合還元率も高いので、利益はそれほどでもないだろう。
最近は、カジノが話題だ。ぼくは、これはとんでもない話だと思っている。水原一平ではないが、賭博依存の問題もあるが、ぼくはそれ以前の問題だと思う。
カジノ(ギャンブル)は新しい価値を生まない。Aの人のお金がBにわたるだけだ。たとえ、一時外国人が来てお金を落としても長続きするはずがない。
発想が貧困で、さもしい。
発想の根幹が間違っているのだ。政府が旗を振ってやることでない。
昔のパチンコ屋はタバコの煙がもうもうとして席が空いている席がないほど立った。
しかし、今開いたドアから覗いた店内は閑散としていた。
今後はどうなっていくのであろうか。