大南風今や時代は伊藤野枝
大南風(おおみなみ)今や時代は伊藤野枝 久しぶりの紀伊國屋ホールだった。青年座の「ケンツブロウヨー伊藤野枝ただいま帰省中ー」を観た。昨年観た宮本研の「美しきものの伝説」も伊藤野枝の話だった。伊藤野枝は平塚雷鳥の青鞜社を手...
大南風(おおみなみ)今や時代は伊藤野枝 久しぶりの紀伊國屋ホールだった。青年座の「ケンツブロウヨー伊藤野枝ただいま帰省中ー」を観た。昨年観た宮本研の「美しきものの伝説」も伊藤野枝の話だった。伊藤野枝は平塚雷鳥の青鞜社を手...
夏めける深川ご利益通りかな 深川といえば、まず頭に浮かぶのは富岡八幡宮である。境内には、伊能忠敬の像や歴代の横綱の名を彫った力士碑がある。富岡八幡の祭りは江戸三大祭りの一つとされる。域内五十三基以上の神輿が練り歩く「神輿...
梅雨近し時には源泉かけ流し 多摩市の学校に俳句の授業に出かけた。午前中で終ったので、思い立って帰宅の途中に南武線の溝の口で降りた。影向寺(ようごうじ)に行ってみたいと思ったからだ。影向寺は奈良時代に僧行基によって開かれた...
額縁の中に椎の木椎の花 二日目の吟行の場所は、吉川英治記念館だった。吉川英治は、昭和の大作家だ。『宮本武蔵』や『新平家物語』を始め数々の長編小説をものにした。1962年に71歳で亡くなった。青梅市に吉川英治の記念館がある...
紋様を重ね重ねて夏の川 所属する俳句結社の宿泊吟行会で、青梅に来ている。この数年は、コロナの影響で中止されていたこともあるが、俳句を始めてから結社の宿泊の吟行会に参加するのは初めての経験である。盆の淵公園という素敵な公園...
真剣な眼差し浴びる薄暑かな 中央に立っているピンクのシャツの男は僕である。江東区立第二辰巳小学校(二辰小)の先生方の俳句研修会に招かれた。二辰小は昨年度開校五十周年を迎えたが、僕は十周年の時にこの学校に在籍していた。考え...
忽ちに沸き立つ如く四葩かな 四葩(よひら)というのは、紫陽花の異名である。紫陽花には異名が多くある。手鞠花、額の花、七変化、八仙花、オタクサ等。濃紫陽花という言い方もある。最近では額紫陽花の変種で、ダンスパーティとか、隅...
聖母月ニコライ堂の見ゆる橋 僕の父・小山正孝と母・常子は、戦前の日本出版会で出会った。1944年のことである。初めてのデートの約束は、お茶の水の聖橋だった。この時、常子には、当時お見合いをした婚約者がいた。しかも挙式を2...