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顔見せや路上に歌の伝道師

小山正見

錦糸町駅前のレコード店の前に人だかりができている。演歌と歌謡曲に特化したレコード店セキネだ。
男性の二人組が「星のフラメンコ」を熱唱している。ふと足が止まった。ぼくはこの種の昭和歌謡が大好きだからだ。
カラフルパレットというユニットだった。デビューして十年という。人だかりを前に「昨晩は誰も来てくれなかったらどうしよう、と心配で眠れなかった」と話す。
「江ノ電ものがたり」や「終電車」などの持ち歌があるらしい。YouTubeで調べて聞いてみた。
曲調はぼくの好みだ。再生数はとみたらす1643回とあった。
ぼくの聴く音楽は全てYouTubeだ。
すごいこと(困ったこと)は何を聴いたかが、全てデータ化されてしまっていることだ。
「あなたが聴いた2024年の音楽」と出てくる。
聴いた曲数は1393曲。一番多く聴いたのは、scorpionのMaybe I Maybe You
一番よく聞いたアーティストは、レナードコーエンだそうだ。演歌では杉本眞人とチチュウニをよく聴いた。
どんな雰囲気の曲を聴いたか、その割合も出てくる。
明るい曲は15%ほど。悲しい曲とラブを合わせて50%。
「内省的でメロウな曲をよく聴きましたね。」
がまとめだそうだ。
やはり音楽に癒しをもとめているということだろう。
今は何千万再生のレナードコーエンも最初から多くのファンに囲まれていたわけではない。
「カラフルパレット」の前途に幸多からんことを祈る。