俳句フォトエッセイ2024.04.25蜃楼沼津漁港の最安値小山正見野球でも有名な沼津にある加藤学園に向った。高校生に俳句を教える為である。今年で三回目だ。午後の授業なのだが、少し早めに家を出て新幹線で三島に。乗車時間はたったの45分。あっという間だ。在来線に乗り換えて沼津。深海水族館があると聞いたので、行ってみたくなったのだ。バスで沼津漁港に行く。この近くにあるに違いない。深海水族館の看板はあるが、所在が判然としてない。漁港の反対側に展望台らしきものがある。とりあえず、そちらに向かう。松林の中に杉原千畝夫妻の顕彰碑があった。杉原千畝は外交官で、戦時中リトアニアに赴任しており、ユダヤ人にビザを発行し「東洋のシンドラー」と呼ばれ、有名になった人だ。顕彰碑が建てられたのは、奥さんが沼津の出身だかららしい。そんなことがあるんだ。沼津港は観光地だ。鮮魚料理、海鮮丼、寿司などの店が軒を並べている。表通りも裏通もそんな店でいっぱいだ。土日にはすごい人出になるのだろう。しかし、値段が高い。四千円超のメニューもある。量も多いのだろうが、そんなには要らない。ふと、見ると一軒だけ安い店があった。朝定食九百円。御食事処むすび屋という小さな店だ。鯵の開きに納豆、小鉢、おしんこ、味噌汁。これで十分だ。(この店のメニューで二千円を超えるのは金目の煮付けだけだった。これは蜃気楼ではない笑)八名川小時代、築地に子どもたちを鯵を食べに連れて行ったことがある。築地のお偉いさんが「子どもたちに魚を食べさせたい。」と一学年全部招待してくれたのだ。魚が食べられない子もいるのではないかと心配したが、そんなことはなかった。逆に、頭から尻尾まで、骨も含めて何一つ残さず食べてしまった子が五人もいたのが驚きだった。魚が今になっても綺麗に食べられない自分が恥ずかしい。食べ散らかした鯵をお店の人に怒られないかビクビクしながら会計を済ませた。時計は十二時を回ってしまっていた。深海水族館は、どこにあるか結局わからなかった。
野球でも有名な沼津にある加藤学園に向った。高校生に俳句を教える為である。今年で三回目だ。午後の授業なのだが、少し早めに家を出て新幹線で三島に。乗車時間はたったの45分。あっという間だ。在来線に乗り換えて沼津。
深海水族館があると聞いたので、行ってみたくなったのだ。
バスで沼津漁港に行く。この近くにあるに違いない。深海水族館の看板はあるが、所在が判然としてない。漁港の反対側に展望台らしきものがある。とりあえず、そちらに向かう。松林の中に杉原千畝夫妻の顕彰碑があった。杉原千畝は外交官で、戦時中リトアニアに赴任しており、ユダヤ人にビザを発行し「東洋のシンドラー」と呼ばれ、有名になった人だ。
顕彰碑が建てられたのは、奥さんが沼津の出身だかららしい。そんなことがあるんだ。
沼津港は観光地だ。鮮魚料理、海鮮丼、寿司などの店が軒を並べている。表通りも裏通もそんな店でいっぱいだ。土日にはすごい人出になるのだろう。
しかし、値段が高い。四千円超のメニューもある。量も多いのだろうが、そんなには要らない。
ふと、見ると一軒だけ安い店があった。朝定食九百円。御食事処むすび屋という小さな店だ。鯵の開きに納豆、小鉢、おしんこ、味噌汁。これで十分だ。(この店のメニューで二千円を超えるのは金目の煮付けだけだった。これは蜃気楼ではない笑)
八名川小時代、築地に子どもたちを鯵を食べに連れて行ったことがある。築地のお偉いさんが「子どもたちに魚を食べさせたい。」と一学年全部招待してくれたのだ。魚が食べられない子もいるのではないかと心配したが、そんなことはなかった。逆に、頭から尻尾まで、骨も含めて何一つ残さず食べてしまった子が五人もいたのが驚きだった。
魚が今になっても綺麗に食べられない自分が恥ずかしい。食べ散らかした鯵をお店の人に怒られないかビクビクしながら会計を済ませた。時計は十二時を回ってしまっていた。
深海水族館は、どこにあるか結局わからなかった。