【大好評】「咲満ちて小山正見の俳句フォト カルタ」販売中!

紋様を重ね重ねて夏の川

小山正見

所属する俳句結社の宿泊吟行会で、青梅に来ている。この数年は、コロナの影響で中止されていたこともあるが、俳句を始めてから結社の宿泊の吟行会に参加するのは初めての経験である。
盆の淵公園という素敵な公園があり、その周囲を散策した。キャンプ場があり、河原では子どもたちが水遊びをしている。

気が付けば深みにはまる水遊び

吟行だから俳句を作らなければならない。気づいたことを適当にスマホのアプリにメモをしていく。
スマホを使うのは、自分が整理整頓が苦手だからだ。紙に書いておくと失くすし、ノートでもそのうちどっかにいってしまう。その点、スマホはいい。記録してくれてなくならない。
ぼくは、OneNoteというマイクロソフトのアプリを使っている。クラウドに記録してくれるので、なくなる心配がないこと、それに別の端末からでも自由に引き出せる良さがある。

橋の上からぼうっと川面を見ている。見続けていると、そのうちに川面が紋様のように見えてきた。それが目に焼き付いてくる。
吟行というのは、同じ景色を見ているのに出てくる俳句が皆違うのが面白い。
「へぇ、こんな場面があったんだ」
というのもあれば、自分の見た光景と同じ場面を
「上手く詠むものだなあ」
と感心する句も出てくる。
その中で、自分らしい視点は何かを探す。
句会は、一種のゲームで得点が入るとそれなりに嬉しい。

紋様を重ね重ねて夏の川

は、一点だけ入った。同じように感じた人がいたのだろう。
明日もまた吟行である。
吉川英治記念館に行く予定になっている。