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現役を謳歌してをり百日紅

小山正見

10月に入ったと言うのに、百日紅の紅い花はまだまだ衰える気配がない。
若い時にはまるで気が付かなかったが、百日紅は公園に、また街路樹として至る所に咲いている。
夏の花と言えば、この百日紅か夾竹桃だが、これまでの人生の4分の3は知らないで過ごしてきた。
そう言えば、通い慣れた江東区役所前の通りも百日紅の並木であった。
百日紅(さるすべり)とはよく言ったものだ。漢字で花の特徴を表し、読み方ですべすべした木肌の様子を表している。便利な漢字の使い方の一つだ。漢字はどう読ませてもよいというのが、日本語だが、知らなければ決して読めない。
名字でもそういうのがたくさんある。
「月見里」と書いて「やまなし」とか「小鳥遊」と書いて「たかなし」等は有名だ。「四月一日」とと書いて「わたぬき」、「八月一日」は「ほづみ」。
「一」と書いて、「にのまえ」。「二」と書いて「したなが」なんていうのもある。
これが日本語で、そのお陰で漢字検定が流行ることになる
つくづく日本人は、あそびの好きな民族なのだと思う。
だからキラキラネームが流行るのは、当然であろう。
「海」と書いて「マリン」、「月」と書いて「ルナ」と読ませるなど序の口と言っていいかもしれない。
百日紅に戻ろう。
百日紅は赤が多いが、白い百日紅や紫色もある。ぼくは、まだ紫色の百日紅にお目にかかったことはない。いや、見ていても気がつかないだけなのだろう。