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特大のレンズの先の四葩かな

小山正見

四葩(よひら)というのは、紫陽花の異名である。
川崎のあじさい寺と言われる長尾山妙楽寺まで出かけた。
JR南武線の久地の駅から、なんと「あじさい号」というコミュニティバスが出ている。
約10分であじさい寺に着く。乗客のほとんどがここで降りた。駐車場はいっぱいで、入れない車の列ができていた。平日だというのに、相当な人出だ。
境内の紫陽花は、千株を超すという。16日にはあじさい祭りも催される。
本堂の前に立つ椋(おそらく)の大木が見事だ。
境内はその名の通り、様々な種類の紫陽花で溢れている。見物客は手に手にスマートフォンをもち、紫陽花を画面に収めていく。僕もその一人だ。中には、見事な一眼レフを持ち込んで、傑作を狙っている人もいる。気持のよい風が吹き、紫陽花の花がかすかに揺れる。一時間があっという間に過ぎた。
鎌倉の明月院や長谷寺ほどの規模ではないにしてもこれだけの花や樹木の管理には相当な費用がかかるに違いない。宗教法人は、税金が免除されているそうだからそれでよしとするのか。
貴重な地域の共同の財産だ。今まで考えてみたこともなかったが、維持・管理にはお金がかかり、それはどこからどのように調達されているのか。そんなことも考えてみなければならないと思った。