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梅雨間近地上に深海水族館

小山正見

沼津に行った。高校生への俳句の授業のためだが、前回見つからなかった深海水族館にまず行った。今度は場所の目星を付けておいたのですぐに見つかった。
沼津の深海水族館は、深海生物を対象に特化した世界唯一の水族館である。
深海博物館の隣にVR深海アドベンチャーディープクルーズというそっくりな施設があり、一瞬どちらに入ろうか迷った。
深海水族館というのだから、何となく深海に潜るようにイメージがあったが、もちろんそんなことはない。普通の二階建ての建物である。
しかし、二百種以上の深海生物が展示されており、二階にはシーラカンスが展示されていた。冷凍されたシーラカンスは、なかなか見応えがあった。
沼津のある駿河湾には、水深が二千五百メートルにもなる海溝があり、深海魚も度々網にかかる。そんなことから深海水族館ができたようだ。
水槽では多様なイソギンチャクが触手を伸ばし、巨大な蟹の足の間を魚がゆったりと泳いでいた。
前回安くてうまいと思った「お食事処むすび屋」は行列が出来ていて入れなかった。
午後は、俳句の授業。
ほとんど俳句に触れてこなかった高校生に50分間で俳句を作らせ、句会までする。しかも、高校生らしい俳句を作らせる。これを目標に「座右の銘俳句」を考案したことを前に書いた。
今日は、この実践である。出来た句を挙げる。どうであろうか。できたら、好きな句を挙げて教えてほしい。

後悔は先に立たずや秋の蝉
初心こそ忘るべからず燕の子
一歩目を踏み出す力雲の峰
馬耳東風ツーブロックで卒業生
布団から起き上がれない鯉のぼり
書初めに我が信念の克己心
千歳飴笑う門には福来たる
初心こそ忘るべからず心太(ところてん)
雀の子見よう見まねで生きていく
授業中居眠りするなヒヤシンス
第一歩踏み出す力かたつむり
二重虹笑う門には福来たる
休暇明自然の流れにまかせます
春の空やればできるさ何事も
授業中居眠り誘う揚羽蝶
継続は力なりけり望の月
過程より結果が大事花吹雪
帰ったらすぐに手洗い蝦蟇
かぶと虫出会えたことにありがとう
継続は力なりけり夏の果