俳句フォトエッセイ2024.08.28戦争の記憶確かに走馬燈小山正見月に一回だけだが、グループホームとディサービスで俳句教室を行っている。俳句教室と言っても、俳句を上手くなろうというのとは、全く異なる。生活の中の記憶を辿りながら、それを言葉に紡いでいく。それを合作で、五七五の俳句っぽく作り上げるのだ。「そうだね。そんなことあったね」とか「◯◯さんは、あれが好きだったんだ。」「北海道に住んでいたんだ」などお互いの情報を交歓し、それをタネに語り合い、笑い合う。こんな感じの俳句を媒介にした俳句遊びの教室だ。それでも、多い時は1時間で30句も40句もできる。しんじゃがをゆでてつぶしてサラダかなしんじゃがにたっぷりかけるマヨネーズおれんちはビールもいいけど冷酒だよ庭に出て子供とやった花火かな一ヶ月に一度だけだけど、顔を覚えていてくれている方も多い。「あ、俳句の先生」などと出迎えてくれる。嬉しい。八月は、テーマを「戦争」とした。多くの方が私より年上。戦争を経験されている方も多い。びっくりするほど多くの思い出話が出た。今日の朝ごはんのことは忘れても昔の記憶は鮮明なのだ。戦争は幼き日の苦い忘れられない思い出なのかもしれない。「B29と零戦の空中戦を見た」「疎開で親と別れて寂しかった」「灯火管制で電球に布を被せた」以下は、グループホームの方の作品である。ピカドンが二発で負けた日本国竹やりを持って練習終戦忌戦争の記憶昭和十三年生まれ戦争や毎日泣いてた疎開先何となくしんみりとなった俳句教室であったが、また九月も「ぼくのこと、覚えてくれてますか(笑)」と出向くつもりである。
月に一回だけだが、グループホームとディサービスで俳句教室を行っている。
俳句教室と言っても、俳句を上手くなろうというのとは、全く異なる。
生活の中の記憶を辿りながら、それを言葉に紡いでいく。それを合作で、五七五の俳句っぽく作り上げるのだ。
「そうだね。そんなことあったね」
とか
「◯◯さんは、あれが好きだったんだ。」
「北海道に住んでいたんだ」
などお互いの情報を交歓し、それをタネに語り合い、笑い合う。
こんな感じの俳句を媒介にした俳句遊びの教室だ。
それでも、多い時は1時間で30句も40句もできる。
しんじゃがをゆでてつぶしてサラダかな
しんじゃがにたっぷりかけるマヨネーズ
おれんちはビールもいいけど冷酒だよ
庭に出て子供とやった花火かな
一ヶ月に一度だけだけど、顔を覚えていてくれている方も多い。「あ、俳句の先生」などと出迎えてくれる。嬉しい。
八月は、テーマを「戦争」とした。
多くの方が私より年上。戦争を経験されている方も多い。
びっくりするほど多くの思い出話が出た。今日の朝ごはんのことは忘れても昔の記憶は鮮明なのだ。戦争は幼き日の苦い忘れられない思い出なのかもしれない。
「B29と零戦の空中戦を見た」
「疎開で親と別れて寂しかった」
「灯火管制で電球に布を被せた」
以下は、グループホームの方の作品である。
ピカドンが二発で負けた日本国
竹やりを持って練習終戦忌
戦争の記憶昭和十三年生まれ
戦争や毎日泣いてた疎開先
何となくしんみりとなった俳句教室であったが、また九月も
「ぼくのこと、覚えてくれてますか(笑)」
と出向くつもりである。