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忽ちに沸き立つ如く四葩かな

小山正見

四葩(よひら)というのは、紫陽花の異名である。紫陽花には異名が多くある。
手鞠花、額の花、七変化、八仙花、オタクサ等。濃紫陽花という言い方もある。
最近では額紫陽花の変種で、ダンスパーティとか、隅田の花火と呼ばれる新しい品種も見かける。
紫陽花の原産地は日本で元々は額紫陽花だったようだ。それをシーボルトがドイツに持ち帰り、生まれたのが手鞠のような西洋紫陽花である。
紫陽花と言えば、鎌倉の明月院が有名である。観光客が列をなす。寺全体が紫陽花には囲まれて、うっとりするほどだ。
同じく長谷寺の紫陽花も有名である。入口にてらやカフェという喫茶店があり、そこで飲むコーヒーは味わいがある。
僕の心の中で一番印象に残っているのは、長崎のグラバー邸の紫陽花だ。
日本学校俳句研究会の仲間と、長崎の西北小学校に俳句の授業で訪れた。さだまさしの出た学校だ。
歓待を受け、先生方との大宴会もしたが、次の日は観光になった。軍艦島の廃墟で心を痛めた後にグラバー邸を訪れた。雨の中に紫陽花が輝いていた。
我が家の庭にも紫陽花があった。妻が家にいた頃は立派な花をつけていた。しかし、今年は咲きそうにない。紫陽花は強い花だ。手入れさえすれば、咲くはずだ。
写真の紫陽花は妻が世話になってるグループホームの前にある。
来年は我が家の紫陽花を絶対に復活させたい。