【大好評】「咲満ちて小山正見の俳句フォト カルタ」販売中!

ガンマンの如く背負ひぬ大西日

小山正見

この時刻になると、意外と暑さを感じない。真夏と同じような気温でも体感では微妙な違いがある。
そう言えば、かつて大西日の俳句を読んだことがあった。
芭蕉記念館が主催する時雨忌俳句大会。
従前は「芭蕉を偲ぶ俳句」だったものが少し規定が緩やかになり、年毎のお題がきめられるようになった。それが「旅」だったか「旅行」だったか。いや、旅行はないな」(笑)

帰り来て東京駅の大西日

ミソは、「旅」と言う言葉をを使わずに旅の雰囲気を出したところ。これが、どなただったか忘れたが審査員の目に留まり、賞を頂くことになった。
ぼくは、都会が、そして東京が好きだ。旅は確かに楽しい。大自然の中に我が身を置くと解放感に浸る事ができる。しかし、同時に何となく落ち着かないのも事実だ。
旅から帰り、東京の高層ビル群が淀んだ空気の中に見えてくると、「やっと帰ってきた」と言う妙な安心感に包まれる。
ぼくにとって大西日に照らされる東京駅は故郷そのものなのだ。
西岸良平の漫画「三丁目の夕日」は実に
ノスタルジックである。夕日(西日)には、特別な効果がある。
セルジオ・レオーネ監督の映画「夕日のガンマン」。その原題は「あと数ドルのために」と言うものだ。「夕日」のおかげで、哀愁が百倍に増えた。
写真のぼくの影にも哀愁が漂っている(笑)