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派手ならば派手なほど良き敬老日

小山正見

どの国でもそうだろうが、日本人の商魂も逞しい。
平賀源内のに「土用鰻」に始まって、何でも物を売る機会にしてしまう。
お中元、お歳暮は昔からだが、記念日とのリンクが戦後の傾向かと思う。母の日、父の日、そして、敬老の日だ。バレンタインデーは大成功した例だろう。
「孫の日」を作り、爺婆の財布の紐を緩めさせようとしたが、こちらは思ったほど成功していないようだ。
花屋にこんなド派手な花があるとは思いもしなかった。ちょっと品のない気もしないでもないが・・・
しかし、歳取ったら派手が良い。
陰気臭くない。それだけで元気で華やかな気分になる。
ぼくの母親はおしゃれな人だった。戦争中はモンペを拒否し、90過ぎてからもネックレスをジャラジャラさせ、指にはいくつもの指輪を嵌めていた。髪の毛を紫に染めていたこともある。
ぼくも少しはおしゃれをしようと70を過ぎて考えるようになった。
自信が無く臆病なので、少しづつである。
まず、アップルウォッチのバンドの色をオレンジに変えてみた。誰からも変だと言われなかった。素敵な帽子屋ヴィジリアンと出逢い、一点豪華主義で人生を貫こうと決めた。どうせ後10年だ。
古着屋でおしゃれなシャツを購入した。一枚500円程度だ。これなら使い捨てにしても惜しくはない。
スマホケースをデザイナーズブランドにした。意外と評判がいい。若い人が持つと普通だが、爺が持つと珍しいのだ。
おしゃれというのは結構楽しい物だ。
耳にピアスをつける気にはならないが、今度はほとんど無い髪の毛を金髪にしてみようか(笑)