【大好評】「咲満ちて小山正見の俳句フォト カルタ」販売中!

幸せの黄色い旗や冬灯し

小山正見

みた瞬間に山田洋次の映画「幸せの黄色いハンカチ」が目に浮かんだ。
この旗、駅前にあるだけかと思ったら、町中に立っている。学校の行事の旗が町中に立っている光景を見たのは初めてだ。それだけ学校が地域に根付いていることの証左だろう。
タイムカプセルか!
24年前のカプセル。当時12歳だった子どもは36歳の働き盛りになっている。
この旗、まさか当時に用意したはずがない。今の学校の先生方やPTAの方々が「カプセル開封」を考案し、旗を作ったのだろう。その発想力に頭が下がる。
ぼくは住吉小学校の卒業生ではないが、縁が深い。
十年以上、住吉小学校で俳句の授業を続けているからだ。
よく受け入れてくれたと今も感謝している。
自分も管理職をしていたからよくわかるのだが、学校というところは、実に警戒心の強いところだ。子どもたちを預かっているのだから無理もないことだが、外部からの売り込みは、まず受け入れない。
「売り込んでくる」ことそのものが胡散臭いのだ。
だから、学校に入り込むためには、まず学校に信用がある人を探し、その人の信頼を得る。その上で、その人のお墨付きを得て学校に出向く。
ぼくの場合どうであったのか記憶は遠い。後で聞くと「良さそうな人に見えたから」だそうだ。
人の良さそうな顔でよかった(笑)
嬉しかったのは校長先生が変わっても変わらず受け入れてくれたことだ。転任の際には、新旧の校長先生でわざわざ我が家までご挨拶においでくださった。
開校120周年の式典には地域協力者として、来賓として招かれた。この時ほど嬉しかったことはない。
今日も実は住吉小学校の3年生の授業をした。「俳句フォト」の仕方を教えた。あっという間に覚えてしまうのはすごい。
全員ができて、素敵な俳句がたくさん生まれた。言葉の使い方が巧みだ。
実作を紹介したいが、コンクールなどに応募するとすればここに紹介するとまずいことになるので、諦める。
住吉小学校は何しろ素敵な学校である。