主宰 小山正見
私が俳句フォトを始めたのは、2010年の3月だった。
それは、カメラ付きのスマートフォンを買ったからである。
当時、大きな話題になったiPhone3Gである。
こんなものが使えると最初は半信半疑だったが、「フォト一句」というアプリを見つけ、すぐに俳句フォトに夢中になった。
40年近く続いた教員生活にピリオドを打った日の晩に詠んだ最初の作品である。
俳句フォトを始めると、生活の中で気がつくことが多くなった。
街の中にある自然の豊かさ。毎日の空の移り変わり。夕焼けの見事さ。
自然だけでなく、街の変化にも、自分自身の変化にさえ気づくようになった。
過ぎ去ったことは忘れてしまうが、写真ならば後から見直すこともできる。思わぬものが写っていることもある。
さらに、フォトがあることで俳句を容易に詠むことができることもわかった。
俳句フォトを続けて、生活が豊かになったこと、人生が豊かになったことを実感している。
一人だけでするだけではもったいない。皆でこの喜びを分かち合いたい。
そんな気持ちから「みんなで楽しむ俳句フォト」を呼びかけたい。